ダイエット前に知っておくべきリバウンドしてしまう2つの理由

2024年10月09日(水)

残念なダイエットが持つ特徴

ダイエット前に知っておくべきリバウンドしてしまう2つの理由-1

ダイエットを頑張り目標となる体重まで痩せた。しかし、しばらくして元の体重に戻ってしまった。一般的によく耳にするケースです。せっかく頑張って体重を落としたのに、またしばらくすると元に戻る。なぜリバウンドは起こるのでしょうか?そこには明確な理由があります。今回はリバウンドはなぜ起こるのか?を解説していきます。

主な原因を分類すると2つに絞られます。

食事制限のみのダイエット

運動を取り入れず過度な食事制限をすると、エネルギーの不足分を体脂肪でまかなうと同時に筋肉も分解してエネルギーを作り出します。この反応を「糖新生」といいます。過度の食事制限のみでは体重そのものは減少することは可能ですが、体内では糖新生が繰り返され身体全体の筋肉量が減っています。筋肉量が減ると基礎代謝や消費エネルギー量が以前よりも極端に減ります。いわゆる「太りやすい体質」の完成です。

この方法では、「体重が減った!」と喜ぶのもつかの間、目標体重を達成して以前と同じもしくは少ない食事量に戻すとなぜか太り始め、そのうちに体重は元通りになります。そして以前より同じ体重なのに締まりのない身体に(筋肉量が落ちているため)なる恐ろしい結果を導きます。糖新生が繰り返し起こる事がリバウンドの根本原因です。

イベント的なダイエット、短期間ダイエット

ファスティング・ケトジェニックダイエット・16時間断食ダイエットなどのことです。医学や化学の進歩もあり、最近では体の生理反応を利用して短期間で効率的なダイエット方法ができています。医学的にみても効果的で医師も推奨していたりと、一度はトライしてみようかという気持ちにもなります。

その方法自体を否定するわけではありませんが、ダイエットは元々シンプルなはずです。短期間で結果をだしたとしても、ファスティング・ケトジェニックダイエット・16時間断食ダイエット、これらを辞めたとたんからリバウンドのスイッチが入ります。身体の生理反応を利用して結果を得たとしてもその生理反応をやり続けられるように人間の身体はできていません。むしろ健康を害することにも繋がる可能性もあります。人間の身体は常に習慣の結果が伴います。

イベントが終わり普段の習慣に戻すとまた以前と同じような体型にむかいます。さらには太っては痩せるを繰り返し行い続けると、糖新生が繰り返されることで代謝に問題を抱え、かえって太りすぎてしまうことにも繋がります。

例えば、【不摂生→短期間ダイエット→不摂生→短期間ダイエット】この繰り返しをし続けると代謝機能は極端に減り結果、太りやすく痩せにくい体質が完成されます。

そのダイエット法、ひとりで続けるには専門的すぎませんか?

そもそもケトジェニックダイエットは糖尿病患者向けの方法です。ファイスティングの本来の目的はダイエットではありません。16時間断食はファイスティングとケトジェニックダイエットの中間をとったような方法です。いずれにしてもダイエットというより糖尿病など代謝に病気を抱えた患者向けの治療方法です。

病気でない未病の段階で、かつ医師の管理なしで独自でしようとしても、このような生理反応を利用してする方法は、継続が難しい、やり方がわからなくなる、そもそものやり方が間違っている、など健康を害する恐れすらあります。リバウンドが起こる原因はたいていこの2つに絞られます。

どちらも糖新生が起こることでリバウンドとなります。わたしは臨床でこのようにダイエットを失敗している例をたくさん診てきました。ほとんどの方はオリジナルなやり方になり、最終的には挫折してしまっています。理由は「体に対する負荷が大きくて続かない」でした。

糖新生を起こさないためには「運動」がどうしても必要となります。運動をしないダイエットは存在しません。運動を全くしない・糖新生は関係ない、というダイエット方法は健康を害する危険があります。

痩せれば何でもいいは、結果、健康を害する恐れもありさらには肥満に繋がります。ダイエットは習慣という意識をもって取り組むこと、イベントではなく習慣と理解できるとダイエットの半分は成功したみたいなものです。

ファスティングとは

ファスティングはフランスでは「メスのいらない手術」と言われ、その効果に昔から注目されています。膨大なエネルギーを消耗する「消化」にエネルギーを使うことなく内臓を休息させることができるからです。さらに消化酵素を消耗することがないため代謝酵素を活性化することができます。

ファスティングの本来の目的は、消化器官を休めること・代謝を上げることです。その際に糖質を制限をするためダイエット効果も期待できる方法です。しかしただ痩せたいからといってファスティングを継続したり繰り返したりすると筋肉を分解してしまい基礎代謝が落ち、糖新生の温床となります。それでは本末転倒ですのでファスティングを行う際には計画をもってきちんとした準備や知識が必要となります。  

このようにファスティングは身体にとって効果的ではあるが行うにあたって特殊な知識も必要とするため専門家と相談しながらすすめることが求められます。

ケトジェニックダイエットとは

本来は糖尿病患者の食事法として医師の管理のもと行われているダイエット方法です。人間はエネルギーが不足すると「糖」を優先的にエネルギー源として消費しています。しかしケトジェニックダイエットでは、「糖」ではなく、蓄積されている「脂肪」を優先してエネルギー源として消費する方法です。

脂肪を優先して消費する体にするために、まず糖質を極端に制限して脂肪からケトン体を作り出します。ケトン体とは脂肪酸から作られたエネルギーです。このエネルギーを源として利用する代謝の状態のことをケトーシスと呼び、これら身体のメカニズムを利用してダイエットをすることをケトジェニックダイエットといいます。

厳しく糖質を制限する、脂質に大きく偏った食事を摂る、など方法は専門的になるためケトジェニックダイエットは、医師の管理のもと特に注意して身体の様子を見ながら行うことが求められます。

ケトン体とは

血液は弱アルカリ性ですが、ケトン体が増えると血液は酸性に傾き、吐き気や腹痛などの不調を引き起こします。進行すると意識障害や昏睡といった危険な状態に至る可能性もありえます。ケトン体が体内で増えるということは標準的な状態ではなく、生命を維持するための防御であるということを認識しておかなければなりません。

16時間断食ダイエット

16時間断食とは8時間のうちに食事を摂り、残りの16時間は何も食べずに過ごすという食事法です。糖質が減ることでダイエット効果だけでなく、腸内環境を整える効果、さらに栄養飢餓状態によって細胞が新しく生まれ変わるオートファジー効果があるとされています。

オートファジーとは細胞内の老廃物や有害物質、正常な組織などをすべて回収・分解し、リサイクルして新しいものに作り変える仕組みの事を言います。16時間食事を摂らないことで消化器官を休めること、ケトーシス状態になること、オートファジーが活発になること。これらの生理作用を利用してダイエットをする方法です。

8時間は好きに食事をすることができるため無理なく続けられると人気のダイエット方法です。

無理せずに痩せることができるシンプルな方法

ダイエット前に知っておくべきリバウンドしてしまう2つの理由-2

えびす整骨院では「健康を最優先したダイエット方法」を推奨しています。ですのでイベント的であり専門的な知識を必要とするダイエット法は基本的にすすめることはしません。

大事なのはこのような方法に頼らなくても良いよう日々の習慣を丁寧に過ごすことが大事といえます。この日々を丁寧に過ごすこと自体が実はダイエットの基本となります。わざわざ専門的な知識を要する短期的なダイエット方法は選択しません。ダイエットは本来シンプルです。

そして常に習慣の結果がともないます。ダイエットはイベントでもなく短期的に考えるのでもなく、生活環境に応じて食事や運動の理想的な「習慣を定着」させることです。入ってくる量(食)と放出する量(運動)のバランス、何を入れるのか?どのようにして放出するのか?答えはこの2つになります。この2つは人それぞれに環境の違いがあるため、相談しながらどのような習慣にすればいいか勧めてまいります。

そして断食や過度な食制限、無理な運動を行う必要はなく、健康的にダイエットをする方法はいたってシンプルです。一番大事なのは、まず正しいやり方を知り学ぶことです。なぜなら思考は行動を変えるからです。

当院では正しい知識を伝え「脳からダイエット」が行われるよう、ひとりひとりに応じたダイエットをお伝えしリバウンドが起こらないシンプルかつ効果的な方法をお伝えしていきます。

ダイエットでの減量とリバウンドを繰り返してしまっている方は、是非当院へご相談ください。