最近体の調子が良くないと感じる方に伝えたい、姿勢と呼吸の密接な関係

2024年12月25日(水)

知らないうちに呼吸が浅くなっていませんか?

最近体の調子が良くないと感じる方に伝えたい、姿勢と呼吸の密接な関係-1

呼吸が止まると人間は生きられません。

食事をとらない、眠らない、運動をしない、など不摂生をしてもすぐに死に直結することはありませんが、呼吸は数分でも止まると死に至ります。それだけに呼吸は人間にとって重要な活動です。呼吸は自律神経が関わり自然と当たり前に行っている活動であって、意識をすることはほとんどありません。

しかし呼吸がいつの間にか浅くなっていき、身体の隅々まで酸素が行き渡らなくなると酸素の供給不足となり筋肉が緊張する原因となります。酸素不足により、体内の代謝活動が上手く働かず疲労感や倦怠感が生まれたり、脳に十分な酸素が行き渡らないため集中力や認知機能の低下を引き起こしかねません。

以下の項目のうち、あなたはいくつあてはまりますか?

・慢性的な疲労感や疲れが取れにくい
・筋肉の緊張により肩こりや腰痛が起こりやすい
・軽い運動や日常的な動作でさえも息切れを感じる
・胸が圧迫されるような感覚や、息がしにくい感覚
・集中力や免疫力の低下
・自律神経が乱れる(頭痛・めまい・不安感・動悸・不眠・冷え)


実は、1つでも該当することがあれば呼吸が浅くなっている可能性があります。

呼吸が浅くなってしまいがちな現代人のライフスタイル

生きるために必要不可欠な呼吸は、実は姿勢やメンタルととても深く関わっています。

長時間のデスクワークやスマホの長時間使用により、猫背になる人が増えています。猫背の姿勢が続くと慢性的に肺が圧迫され、知らず知らずのうちに呼吸が浅くなってしまいます。また、不安やストレスなどによっても自律神経の交感神経が興奮することで、心拍数の増加とともに呼吸速度が増加し呼吸が浅くなります。

姿勢が悪くなること、自律神経に影響が起こることが原因となり、その結果呼吸が浅くなると様々な不調が生まれます。呼吸を整えることで姿勢や自律神神経の影響を受けにくい体をつくる事が可能です。

今回は呼吸と姿勢そしてメンタルとの関係性について解説していきます。

呼吸を整えるために働いている肺以外の重要な部分とは?

呼吸は肺が行っているものと思われがちですが、肺には筋肉がないため自ら膨らんだりしぼんだりするこができません。呼吸は、呼吸に関わる筋肉の協調した働きによって行われています。肺はガス交換(酸素を取り込み二酸化炭素を排出する)を行う主要な器官ですが、その働きを支えているのは呼吸筋と呼ばれる筋肉群なのです。

呼吸筋と呼ばれる筋肉群はほとんどが体幹部にあります。

・首の筋肉
・胸筋
・背筋
・腹筋
・肋間筋(わき腹など肋骨を覆う筋肉)
・横隔膜(胸とお腹を分ける大きなドーム型の筋肉)


最近体の調子が良くないと感じる方に伝えたい、姿勢と呼吸の密接な関係-2

呼吸筋である体幹部の筋力や柔軟性が無くなると呼吸は浅くなることがわかります。 浅い呼吸=胸や肋骨周囲の働きや腹筋、わき腹筋をはじめ体幹部の筋肉がしっかりと使えていない状態でもあります。体幹部の筋肉が使えていない状態=姿勢が崩れて筋肉もバランスを崩しているとも判断ができます。

呼吸筋は姿勢も支えています。つまり姿勢が崩れてくると体幹部の筋肉も正常に働かなくなり、その結果呼吸が浅くなることがわかります。合わせて肺の活動は自律神経が担っているため、呼吸活動が弱まると自律神経にも悪影響を及ぼします。

例えば、姿勢が悪くなりがちなデスクワークにより、体幹部の筋力が低下すると、姿勢に問題が起こり、呼吸が浅くなり、全身に酸素や血液が届かなくなると、肩こりや腰痛、頭痛の原因に繋がるのも理由がわかります。

呼吸を整えるためのポイントは体幹部の「筋肉」と「柔軟性」

最近体の調子が良くないと感じる方に伝えたい、姿勢と呼吸の密接な関係-3

・姿勢を整える
・体幹部の筋肉を鍛える
・体幹部のストレッチにより呼吸筋の柔軟性を強化する

ことが呼吸の質を向上させることになります。 呼吸筋に刺激が入ると、姿勢の支えもより強化され胸郭が広がり深い呼吸がしやすくなります。 また定期的な有酸素運動(ウォーキングなど)により心肺機能が強化され深い呼吸がしやすくなります

自律神経は文字通り、自律している神経なため自分でコントロールすることが基本はできません。例えば胃の消化は自らの意思で動かすことは不可能です。しかし呼吸だけは意識して自律神経に唯一アプローチができる方法です。特に意識的に深呼吸をすることが重要です。

深呼吸をするだけでも自律神経が整うきっかけになります。不安やストレスを感じたときには意識的に深呼吸をすることで、メンタルが影響する自律神経の乱れを防ぐことが可能になります。

呼吸の質が向上してくれば、血液中の酸素濃度が上昇し全身に酸素の供給がなされ、疲労回復や脳にも十分に供給されることにより集中力や認知機能の向上にも繋がります。そのほかにも血液循環がよくなり筋肉に栄養と酸素が行き届き肩こりや腰痛の予防になります。加えて代謝が高まることで痩身効果、免疫機能の向上にも繋がります。

えびす整骨院では施術はもちろん、呼吸改善のための指導も行っております

良い姿勢は肺の機能を最大限に引き出し、呼吸の質を向上させるために重要です。姿勢が悪いと呼吸が浅くなり、肺の機能が制限され、血液中の酸素が不足し、全身が酸欠状態になるため、冒頭のような自覚症状の原因となります。

当院では、呼吸改善のためのエクササイズやストレッチの指導も行っています。姿勢の改善と合わせて、健康な呼吸を取り戻し、全身に十分な酸素を行き渡らせるためのサポートを提供しておりますので、ぜひご相談ください。健康な体を手に入れましょう。