注意!日本人に合わない5つの食事

2024年11月13日(水)

注意!日本人に合わない5つの食事

日本人にはどのような食べ物が身体に合うのか考えたことはありますか?

もともと日本人は農耕民族として種を繁栄してきました。農耕は縄文時代から始まっていることも明らかになり、1万年以上もの間、農業を中心とした食生活を行ってきました。

現代の人達が当たり前のように食べている西洋風の食事は明治時代から徐々に取り入れられ、食卓にも少しずつ馴染んできました。さらには戦後から近代にかけて経済成長とともに出てきた添加物や加工食品なども一気に広がり現代では当たり前のように食されています。

長い歴史を見ても、西洋風の食事や加工食品が一般的になってきたのは戦後からではないでしょうか。10000年以上続いた農耕と、100年も満たない現代の食事。どちらが体に入った時に体は受け入れやすいのでしょうか。答えは明らかにも思えます。 もちろん現代にも優れた食材はたくさんあり全てを否定しているわけではありません

今までの常識は忘れてください。日本人に合わない5つの食事

健康を守るためには食事が非常に重要です。しかし、現代社会では欧米風の食生活が一般的になり、日本人の体質に合わない食事が増えています。ここでは、日本人に合わない食事についてお話しし、健康を維持するためのヒントを5つに分類しご紹介します。

①高血糖・高脂質の食事

注意!日本人に合わない5つの食事-1

ファーストフードや揚げ物、生クリームたっぷりのデザート、脂身が豊富な肉類や乳製品など、高血糖・高脂質の食事は日本人の体質には合いません。長い年月食してきた和食は低血糖・低脂肪であり、日本人は遺伝的に欧米人と比べて脂肪を分解する能力が低いからです。栄養第一主義の欧米食、エネルギーになるものばかりを摂ることはリスクも伴います。

「美味しいものは糖と脂肪で出来ている」しかしこれらの食事は当然のように肥満や生活習慣病のリスクを高めます。

②加工されている高塩分の食事

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日本食には醤油や味噌など、塩分を多く含む調味料が使われます。しかし最近の食生活ではさらに加工食品やスナック菓子(インスタントラーメンなどカップ麺、ハムやベーコン、ソーセージ、ポテトチップス)などが加わり、塩分摂取量が増えています。高塩分の食事は高血圧や腎臓病の原因となります。

ここでいう塩分は天然塩ではなく、精製塩のことを指します。精製塩はカルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラル分がそぎ落とされているため、血圧が上がりやすくなります。

ちなみに1日の食塩摂取量の目標は、男性7.5グラム未満、女性6.5グラム未満、高血圧の予防・治療のためには6グラム未満です。例えば、カップ麺はおおよそ5~6gとなるため、一つ食べるだけでも一日分の塩分を摂取することになります。

では味噌はどうなのか?とよく聞かれることがあります。味噌は塩分が高いから減塩味噌を使用しているなど声も聞きます。確かに日本人は昔から塩分の摂取量が世界的に多い民族ですし味噌を敬遠するのもわかります。しかしお味噌汁一杯の塩分量は約1グラムです。

例えばコンビニ弁当は1つで3~5g、ハンバーガー1個で約2.5g、それを考えると味噌だけが塩分が多いとはいえないのではないでしょうか。それにお味噌汁は野菜のカリウムやマグネシウムなどミネラルや抗酸化物質が煮汁に溶け出ます。それらはお味噌の塩分を中和させる作用があり、とても優れた調味料と考えています。

③過剰な糖分摂取

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糖質はエネルギー源であり人間にとって最も必要な栄養素の一つです。糖質と聞くと主食(米・パン・麺)が思い浮かんできますが、ここでいう糖質はお菓子や加工品に含まれる砂糖のことを指します。

糖はマイルドドラッグと呼ばれ、甘いコーヒーなどのドリンクを飲むことが習慣になっているなど、中毒性があると認識していない人も多く、好きに食べ続けて気が付かないうちに中毒に陥ってしまうというリスクがあります。

砂糖が悪者扱いされる理由のひとつに、血糖値の上昇があります。血糖値が高まると血液はドロドロになり、ドロドロを防ぐためにインスリンが分泌され血糖値を下げることで糖を脂肪に置き換えます。肥満の原因は糖にありました。それでも糖を過剰に取り続けるとインスリンの感受性が弱り糖尿病になる危険があります。

甘い物はついつい食べたくなります。しかし健康リスクの高い糖分。上手に付き合っていかないと体は大変な問題を抱えていきます。

④グルテン(小麦粉)

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日本人の約7~8割は小麦粉が合わないというデータがあります。それは小麦に含まれるグルテンが原因と言われています。グルテンとは小麦粉に水を加えてこねるとできる成分のことです。グルテンはおいしくする影響と、身体への悪影響もあります。

こねると粘り気ができモチモチします。しかしこのねばり気が消化をされている最中に腸壁にくっつく可能性があります。そうなると腸内粘膜を傷つけてしまう現象が起こります。この現象を「リーキーガット症候群」といいます。

腸の粘膜は消化された栄養成分以外は腸の外へは通しません。しかしリーキーガット症候群になると、本来は通さない老廃物や末消化物などが腸を素通りして、血液に入ってしまい、腸だけでなく全身にさまざまな症状(アレルギー・自己免疫疾患・線維筋痛症・慢性疲労症候群・肥満など)を引き起こします。

日本人は欧米人と比べてグルテンを消化する酵素の活性が低いといわれていてこれは遺伝的な要因と考えられています。

⑤加工食品の多用

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加工食品は安価であり手軽で便利です。しかしそのメリットがあるだけにデメリットも多くあります。人工甘味料、保存料、防腐剤、着色料、トランス脂肪酸、などの添加物が複数合わさり作られている。添加物は単独では安全性が確認されているが、複数合わさる安全性に関しては研究がなされていません。

加工食品は高脂質であり、砂糖、飽和脂肪(固まる油)、塩分が多く含まれ、必要なビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素は極端に不足しています。栄養バランスに偏りが起こります。

代表となる食品は、インスタント麺・インスタントスープ・菓子パン・朝食用シリアル・ハムベーコンソーセージ・清涼飲料水(ジュース)・アイスクリーム・マーガリン・ショートニングなど。長持ちする食品やお菓子などにたっぷりと使われています。

安価で便利で美味しい加工食品。ついつい食べたくなります。全くの食べないということは現代ではなかなか難しいです。しかし健康を害する可能性があることを考え、なるべく自炊をメインとして、加工食品に頼りすぎないことも大事です。

西洋の食事が合わない理由は日本人の腸の長さにあった

これらが日本人の体質に合わない代表的な理由のひとつに、どれも食物繊維が少ない食事内容にあります。なぜなら日本人の大腸は欧米人に比べて1mも長く作られており、消化しにくい食物繊維に対応しやすい身体になっています。

お米や大豆、野菜など食物繊維を沢山摂るように対応してきた農耕民族である日本人は時間をかけて消化吸収できる仕組みを獲得しました。これは農業を中心とした食生活が長く続いた進化ともいえます。

腸が長いデメリットとは?

食物繊維を消化できるように特化して作られた腸は、食物繊維の摂取量が減ると便が滞留しやすく悪玉菌が増えることで、腸内環境が悪化します。腸内環境が悪化すると、免疫・ホルモン・自律神経に悪影響を与えます。

反対に欧米人は狩猟民族で腸が短く悪玉菌が増える前に排出することが出来るため肉類や乳製品など高血糖・高脂質・低繊維食の影響が少ないと言われています。

この20年で日本人の大腸がんによる死亡数は1.5倍に拡大していて、生活習慣の欧米化(高血糖・高脂肪・低繊維食)が関与していると考えられています。

肉を食べて走れなくなった飛脚

江戸時代の飛脚はリレー方式ですが、江戸→大阪を普通便で3日間、速達で2日半で走っていたそうです。飛脚の平均的な食事は、玄米・味噌・豆(豆腐・納豆)・漬物・野菜・たまに魚の干物、いわしの塩焼き、が平均的だったそうです。

当時、ドイツから明治天皇や大正天皇の侍医を務められたベルツ博士という医者が、わずかな食事で走る飛脚に感心し、「なぜ肉を食べないのにそんなに走れるか」と疑問に思い、ドイツの栄養学を取り入れた食事ならばもっと力を出せるようになるだろう」と実験を始め、飛脚に米の変わりに肉を食べさせたそうです。ところが間もなく、「体が重くて走れない」と言うのです。元の食事の戻したところまた以前のように走れるようになったという逸話があります。

ベルツ博士は、今の日本の食事は日本人に合っているのだと結論づけたという話です。人間の体というのは、毎日食べるものによって成り立っています。単にお肉のような栄養があるものを摂ればいいという話でもないように思えます。その人、その土地、その民族にあった食事が大事という証拠でもあります。

和食を中心にしよう

注意!日本人に合わない5つの食事-6

食事はバランスよく食べる事が大事ですが、日本人は特に食物繊維を意識することが大事。米を食べる・味噌汁を食べる・野菜を多くとる事が大事。

なぜ欧米の食事や加工品は健康を害する恐れがあるのか、答えは「腸」にありました。食物繊維が不足することで善玉菌が優位でないと腸内環境は悪くなり様々な不調を起こす。長い年月で作られてきた肉体は、そうすぐに全てが順応、進化できるわけではありません。だからといって単純に欧米食や加工品を食べてはいけない、ということではありません。

主食としてではなく、日本人には健康リスクがあるという考えのもと、あくまで嗜好品として扱うことも大事なのではないでしょうか。民俗料理である和食中心の食生活を行い、なるべく加工品や高血糖・高脂質・低繊維食を避けることも健康を考えるにあたり非常に重要な要素となります。

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