ダイエットにも健康にも効く!食事で気をつけるべきたった1つのこと

2025年02月26日(水)

一日の食事の中でも一番大切にすべき「朝食」

ダイエットにも健康にも効く!食事で気をつけるべきたった1つのこと-1

今日の朝ごはんは何を食べましたか?

・夜更かしして夜食を食べたため、朝に食欲がない
・前日お酒を飲みすぎ二日酔いで気持ちが悪く食欲がない
・朝食を食べない習慣が長年続いている
・いつもぎりぎりまで寝るため朝の食事をする時間がない
・ダイエットのために朝食を抜いている
・そもそも朝は食欲がない


忙しい毎日を過ごす現代人は、朝食抜きにしてしまっている方が少なくありません。しかし、朝食は健康を左右するとても大切な意味を持っています。身体にとって心にとって1日を活動的にいきいきと過ごすための大事なスイッチといえます。

1日の活動を支えるためには、適切なエネルギーと栄養素を摂取することが不可欠です。朝食を取ることで、1日のスタートがよりスムーズになり、健康的な生活の基盤を築くことに繋がります。朝食がどのような大切な意味をもっているのか解説していきます。

朝食を食べることで得られる3つのメリット

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1日のエネルギーの源を得られる

朝食は車でいうガソリンです。脳や体に必要な栄養素が供給され、日中に必要なエネルギーをしっかりと得ることができ、すべてを1日の活動エネルギーに使います。

脳に十分なエネルギーが供給されることで集中力や判断力の向上が起こります。加えて代謝機能(筋肉や内臓の働き)が促進され、体が活発に動き始めます。体温も上がっていきます。

体内時計をリセットできる

人間は明るくなると目覚め暗くなると眠くなるという体内リズムがあります。このリズムが狂う事で自律神経が乱れ様々な不調をきたします。朝食を摂ること、朝の光を浴びることで活動スイッチが入り、体内時計がリセットされ自律神経が正常に働きます。体内時計はサーカディアンリズムとも呼ばれ、睡眠や体温、自律神経やホルモン、免疫の活動に関わっています。サーカディアンリズムに関してはまた別記事で詳しく解説します。

咀嚼によって健康面のプラス効果が得られる

咀嚼は単なる食べる行為ではなく、セロトニン分泌促進・リラックス効果、肥満予防、内臓負担の軽減が期待できるなど、さまざまな面で体にとって重要な役割を果たします。朝からしっかりと噛んで食べることは、日々の健康をサポートする基本的な行動です。スムージーなど「流動食のみ」の朝食はオススメできません。

朝食を抜くことの6大リスク

ダイエットのために朝食を抜くと言う声も聞きますが、実は朝食を抜くことで太りやすく痩せにくい体質になります。その他にも健康に対して多くのリスクがあります。 当たり前のように食べていない習慣だと、そのリスクに気付きにくいところもあります。朝食を抜くとどのようなリスクがあるのか解説していきます。

(1)筋肉量の減少(糖新生)

脳が糖質不足(エネルギー不足)になると自身の「筋肉」を分解してエネルギーに変える仕組みを「糖新生」といいます。糖新生が繰り返されると筋肉量は減り、代謝機能も当然減少していくため、太りやすく痩せにくい体質になります。筋肉量が減るという事は、姿勢など筋肉骨格系にも悪影響を起こしやすい状況になります。

(2)セロトニンが不足し、うつ病や睡眠障害に繋がる

朝食を食べることで「セロトニン」というホルモンが分泌されます。セロトニンは幸福ホルモンと呼ばれ、セロトニンが不足すると起こる病気の代表の1つに「うつ病」があります。

他にもセロトニンがしっかりと分泌されないと睡眠ホルモンといわれる「メラトニン」が分泌されず睡眠障害に繋がります。さらに空腹感は、イライラや不安感を引き起こす原因になり精神的なバランスにも悪影響を与えます。

(3)代謝の低下

代謝機能が低下、自律神経機能が低下するため日中の活動レベルが低くなり、冷えやだるさ、筋肉のこわばりや疲労感を感じやすくなります。

(4)自律神経の乱れ

代謝機能は自律神経そのものです。つまり朝食を抜くことで自律神経機能の低下を招き、血流が悪くなります。その結果、筋肉に栄養や酸素が行き届かず、筋肉骨格系にも影響を起こしやすい状況になります。

(5)肥満になりやすい

食事を摂らない時間が長くなり、空腹状態で昼食を食べると、血糖値の急上昇を招き、高血圧や糖尿病、脂質異常症のリスクが高まることがわかっています。食事間隔が長く空くほど次に食べた栄養素をより体に取り込もうとする性質があります。血糖値は上がるほど脂肪に置き換えられるため体重増加や肥満に繋がります。

(6)集中力の低下

脳のエネルギー源である糖質(炭水化物)が不足するため集中力や判断力、記憶力の低下につながります。 特に朝は脳のゴールデンタイムとも表現されるくらい、やる気や集中力が高まる時間帯です。朝にエネルギー不足になるということは仕事や学校でのパフォーマンスが大きく低下する要因となります。

朝食選びの外せないポイント(オススメな献立・食材)

健康的な朝食を選ぶことは、単に食事を摂る以上に大切です。栄養バランスの取れた朝食は、体のエネルギー源となるだけでなく、一日を通じて健康をサポートします。ここでは、理想的な朝食の選び方について詳しく説明します。

朝食といっても何でもいいわけではありません。効率よくコンビニおにぎりや菓子パンなどではありません。朝食で摂るべき栄養素としては、炭水化物(糖質)、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルがバランス良く含まれた食事が理想的です。栄養バランスが整っている朝食は、体と心をしっかりとサポートしてくれます。

その中で私がオススメしているのは「和定食スタイル」の朝食です。

ごはん・お味噌汁・納豆・卵・漬物・肉や魚・季節の果物など。炭水化物(糖質)、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれているため、和定食スタイルの栄養素はバランスがよく、発酵食品が多いため腸に優しく消化にとても好ましいです。

その中でも朝は特にタンパク質を積極的に摂取する必要があります。セロトニンはタンパク質を材料に作られるため、朝からタンパク質を多く含む食材を積極的に摂取することが好ましいです。おすすめのタンパク質には卵や豆、魚などがあります。特に卵や納豆は、調理が簡単で多くのレシピに応用できるため、忙しい朝にも最適です。

健康的な朝食の選び方は、これらのポイントを押さえることで、体に必要なエネルギーと栄養素をしっかり補給し、一日を元気に過ごす準備を整えることができます。

では洋食はどうなのでしょうか?

当院でも朝食はパンやヨーグルトを食しているという声を多く伺います。なぜ洋食ではなく和食を勧めているのかはこちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください(リンク→日本人に合わない食事

端的にお伝えすると、洋食は高血糖・高脂質であり、和食は低血糖・低脂質です。身体にとって優しく、かつ日本人の体質に合うことを考えると自然と和食スタイルとなります。ここでの考えは美味しい感情よりも健康を優先しています。洋食を選択する場合はリスクもあるということを承知の上で摂取するよう気を付けましょう。

これまで朝食抜きだった方が朝食を習慣化するための方法

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今まで朝食の習慣がない方にとっては、急には朝食が食べられない方も居られると思います。まずはご飯と卵のみ、ご飯とお味噌汁のみ、ごはんと納豆のみなど、少しずつの量から始めていき、段々と慣らしていけば、食せるようになっていきますし、朝食が入ることで身体に良い変化が起こり始めると、より積極的に朝食を摂るようになっていきます。数か月は胃袋や行動を慣らすための期間と思って進めていければよろしいかと思います。

忙しい朝でも朝食を習慣化するためには、あらかじめ時間を決める、朝食のメニューを前夜に準備しておいたり、前日の残り物を利用したりすることが効果的です。また、朝食の重要性を意識して、朝食を取る時間を生活の一部に組み込むことで、無理なく続けられるようになります。 これらの朝食アイデアを取り入れることで、忙しい朝でもバランスのとれた栄養を摂取し、健康的なスタートを切ることができます。

健康な生活を朝食から始めよう

朝食は健康的な生活を送るための最初の一歩です。

これまでに述べたように、朝食を取ることは、体内時計をリセットさせ、体に必要なエネルギーを補給し、脳の働きを活性化させ、代謝を引き上げ、一日のパフォーマンスを高める重要な習慣です。

朝食を抜くことで、太りやすく痩せにくい体質になりやすく、精神的な問題や睡眠障害、体調不良や集中力の低下、長期的な健康リスクが増していきます。

特に忙しい現代社会では、時間がないからといって朝食を疎かにしがちです。

大切なのは、毎日の朝食を「健康への投資」として捉え、継続して取り入れていくことです。自炊は大変なところともありますが健康的な食習慣のことを考えると、自炊一択です。

健康的な生活は、毎朝の朝食から始まります。忙しい日々の中でも、自分の健康を最優先に考え、朝食をしっかり取る習慣をつけましょう。それが、長期的な健康を維持し、充実した生活を送るための鍵となります。